恋する背中をつかまえて


背筋がぞくっとする。

思わず一歩後退りすると
背中に温かい手が触れた。



…崇志…


いつの間にか、腕がそっと
背中に添えられている。



…あたしだけじゃない。



崇志にはあたししかいない。

崇志を護れるのは、
崇志の味方でいるのは。

崇志の傍にいるのは。


あたししかいないんだ。


あたしが護らなきゃ。
あたしが味方でいなきゃ。



あたしが傍にいたいから。



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