恋する背中をつかまえて
「美羽ちゃんは
とっても可愛いよ?
あたしなんか、じゃない。
美羽ちゃんは美羽ちゃんの
魅力がいっぱいあるから…」
「浅野さん…?」
くっついているせいで
浅野さんの心臓の音が
聞こえて来た。
物凄いスピードで
駆け抜けているのが聞こえた。
「あまり心臓の音聴かないで。
…恥ずかしいから…」
耳まで真っ赤になってる。
頭の中に
紗雪の声が蘇ってきた。
世話の焼ける後輩じゃないの?
見守ってくれる、
上司じゃないの?
.