国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「この娘かい?」
男は、ずかずかと部屋に入ると、無遠慮な視線をレアに向けて、ふうん、と顎に手をやった。
「年は?」
見知らぬ男に突然聞かれ、レアはぽかんと口を開ける。
「年を聞いてるんだぞ」
男の脅すような口調に、レアはごくんと喉を鳴らして、震える声を搾り出した。
「9歳、いえ、今日で10歳になります」
それを聞くと、明らかに男の表情が和らいだ。
「娘が10歳になっててよかったな、ヌミトル。
これなら、借金を返してもお釣りが来るぜ」
「本当か?」
「あぁ、
ちょうど巫女見習いになる奴隷を、探していたところだ。
運がいいな」
娘を売るというのに、父は顔色を変えるどころか、嬉しそうに、にたにたと笑った。