国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

体をあちこと触っていくと、お腹を触ったところで、子供が痛みを訴えた。


「お腹が痛いの?」


子供は力なく頷いた。レアは、お腹のあちこちを力加減を変えて押しながら、食あたりではないかと見当をつけた。


近頃、どうも食あたりの患者が増えている気がする。

お腹をすかせた子供が、その辺に生えている草などを食べて、腹を満たしているのだ。

中には、毒草を食べてしまい、危うく命に関わる大事故につながりそうなこともあった。



・・一体、どうしたのかしら。



レアは、やせ細った子供を見ながら、今年は野菜の生育が良くなかったことを思い出した。

上級巫女になった今、畑に出ることはほとんどないが、つい半年前までは、見習いとして毎日畑に出ていたのだ。


レアは、何か嫌な予感がしたが、それがなんなのかはっきりとつかめないまま、

いたずらに日々だけが過ぎていた。


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