国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

「いいなぁ、レアは」


布で覆われた頭から金色の髪をわずかにのぞかせて、少女は、ほぅ、とため息をついた。


「サラだって、巫女の称号を授けられることになったじゃないの」


レアは、自分の隣で、何度もため息を落とす親友の姿に、苦笑した。


「そうだけどさぁ。同じ巫女でも、私は下級巫女(かきゅうみこ)。


レアは、巫女見習い(みこみならい)を主席で終了して、

いきなりの上級巫女(じょうきゅうみこ)でしょ?


明日からは、気軽にレアなんて呼べないよ」




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