国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

15で王位についたマルスでは、政を行うのは難しく、伯父であるアニウスが、

ほとんど全ての政治的権力を掌握していたと言っても過言ではなかった。


しかし、それは、マルスの父がいた頃から、変わりのないことだったし、

今でもそれが続いていることに対して、疑問を抱くこともなかった。


マルスは、ただ名目上の王という座にあり、

食べたいときに食べ、飲みたいときに飲み、抱きたいときに、女を抱いていればそれでよかった。


そのことに、なんの不満もなかったし、むしろそれがもっとも効率的で楽な生き方なのだと、無意識に悟っていた。



・・なぜ、こんなにいらいらするんだ。



マルスは、薄暗い部屋の中で、手探りに探し当てた呼び鈴を乱暴にふった。

すぐに、一人の侍女が、御用でしょうか、とマルスのそばに跪く。


マルスは、侍女の体を上から下まで舐めるように見渡すと、そのまま女の体を寝台に引きずり込んだ。




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