国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
マルスの心臓が、ドクン、と波うった。
いったん治まっていた心の中のマグマが、再びどろりと、頭をもたげる。
今にも噴火しそうな心を、あらん限りの理性で押しとどめた。
彼女のためを思うなら。
本当に、この女を愛しているなら。
・・・それは、言うべきことではない。
「レア。
俺は、お前のことなど、何とも思ってはいない。
奴隷出身の女など、
王である俺に、相応しいわけがないだろう。
勝手に俺の部屋に入り込むなど、不愉快だ。
さっさと消えうせよ」