国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

男は、にっ、と人懐っこい笑顔を向けた。


「おぉ?お前シギネアか?でかくなったなぁ。

ちゃんと胸まであって、立派に女に見えるぞ?」


「なっ!無礼な!!

私を誰だと思ってるの!」


シギネアは、青筋を立ててぶるぶると震える。

こんな、汚い男に、呼び捨てにされるなんて。

どこで自分の姿を盗み見たのか。



・・お父様?



なんだか様子がおかしい。

剣を突きつけられているから?

にしては、なんというか・・・、

まるで幽霊の声でも聞いたような、ひどく青白い顔をしている。

さっきまで、お酒を飲んで、耳まで紅潮していたというのに。


そう考えて、シギネアははっとした。


『よっ!久しぶり。アニウス義兄さん!』






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