国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

いくつかの主要な話が出尽くしたところで、マルスは、病人や女子供を、優先的に王宮の敷地内に招き入れた。

王宮の前に詰め掛けていたのは、大半が男で、

ほとんどの女、子供は、地方で待っているか、街にある貴族の館を襲ったところで、そこに置いてきたらしい。


そこで、マルスは、神殿に残っていたウルウと相談し、

街の真ん中にも天幕を張り、簡易の診療所をもうけた。


神官の中には、反乱を事前に察知し、親のもとへと逃げ出した者もいたが、

ほとんどの巫女たちは、逃げる場所もなく、神殿の中に立てこもっていた。


食料庫は、全て開放され、炊き出しの湯気が立ち上る頃には、兵士も、民衆も、

何か、一つの目的へ向かって突き進む、連帯感のようなものを感じている。



・・まずは、中央だ。それから、地方へも行かなければならない。

それに、このままでは、いつ食料が尽きるかもしれない。

私腹を肥やしていた連中の屋敷から、全て引っ張り出さねば。

それでも、足りなければ・・・どうすればいい?



目の前の流血がとりあえず回避されたことにたいして、マルスは少しも満足はできなかった。



・・次は、どうする?










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