国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

何度も頭を下げる家族を後にして、レアが家へ戻ると、今度は珍客が出迎えた。


「よっ!元気か?」


浅黒く日に焼けた肌から見える、健康的な白い歯は、男を年齢以上に若く見せる。


「半年ぶりですね。ロカさん。お元気そうで何よりです。

どうぞゆっくりなさってください。散らかってますけど」


レアが、チラッとロカを見やると、彼は口の端を吊り上げた。


「あぁ、まったくだ。あいかわらず、本当に散らかってるな!」


レアが、頬を染めるのを見て、ロカはげらげらと大声で笑った。


「それにしても、ナナスのやつは、でかくなったな。

子供ってのは、あっという間に大きくなる。なんか、特別な食いもんでもやってんじゃねぇのか?」


「今に、おじさんより大きくなって、見下ろしてやるさ!」


二人のやり取りを聞いていたナナスが、隣の部屋から顔を出した。


「ナナス!ロカさんに、なんて態度なの!」


甲高い声を出したレアを見て、ロカは、またげらげらと笑った。



・・幸せそうで、なによりだ。

だが--。







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