国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
マルスはなんとかして、レアの心の重石をといてやりたかった。
規律違反など、ウェスタの巫女の誰でもがしていることだ--、
そう言う事は簡単だったが、
果たしてそれでレアが納得するのだろうか?
何より、レアの純真さに心引かれたマルスは、その無垢な心に傷を付けたくはなかった。
マルスは考えた挙句、ついにレアを傷つけないですむ方法を思いついた。
その薄っぺらな考えを、後になって死ぬほど悔やむ日が来るなどと、
このときのマルスには思いもよらなかった。
「レア。お前は誰に仕える巫女だ?」
マルスは自信に満ち溢れた瞳で、レアの瞳をみつめる。