魔女と魔獣
いつのまにか夢をみていた。

小学生くらいの男の子が泣いている。
スーツを来た男が女のひとを
殴っている。


「やめて!!おかあさんに
ぼうりょくやめろ!!」



その声を聞きながら
男は女をひきずって
その部屋から出て行った。


男の子は耳をふさいだ。


まもなく
さっきまでの悲鳴が
違う声になる。



女の声
そこには母はいない…


男の子は耳をふさいで
玄関から出た。

男の子はアパートの踊り場で
座る。
星を見ながら涙を拭く。


「大人なんて汚い。
かあさんなんて大嫌いだ。」

ひざをかかえて
震えている。


なぜか私は男の子の前に
立っていた。
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