魔女と魔獣
ワナワナと震える
和重を置いて私は
外に出た。



「あ~~~~すっきりした~~」

真っ黒い雲が近づいている。



 いやな色……


真っ白な雲を覆い隠す黒い雲



真重はいま
何を考えてるんだろう。

おっさんの策略の中から
逃げられないんだろう。



大通り公園は


公園のまわりを
改造車が爆音を立てて
走っている。


私にも何台もが
車を吹かして


「彼女、送っていくよ。」と
顔を出した。


無視した。


「何よ、ブス!!」


無視しただけで
ブスと言われた。


「なんか、ひどい時代だよ~~」


私は心細くなる。
このまま真重に会えなかったら

涙が流れた。
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