魔女と魔獣
「やっぱり寝てる無抵抗な
おまえより、そのキカナイおまえが
いいよな。ムラムラするぜ。」


そう言って
私の上に馬乗りになった。



「2ラウンド スタート!!!」

和重はケラケラ笑った。



「やめてよ!!」
私は大声で叫び続ける。


「叫べ!!誰も来ない!!」

口はうごくのに
体は鉛のように
重い。


「こんなことして許されないわ。」


「もっと睨め。
おまえのそういう顔好きだよ。
豹みたいで、そのきかない顔を
見てると戦いたくなる。」

そう言ってキスをしてきた。
顔を動かすのがやっとだった。

和重の指が抵抗できない
私を悪夢に誘う。


「ね、やめよう……
こんなこと…あんたとしたくない。」
涙で顔がグシャグシャになる。


「もう遅いよ。
おまえがぐっすり夢みてる間に
全部いただいたからな。」

頭をかなづちで
なぐられた衝撃が走る。


指が胸の先を汚し
舌が地獄に引きずり込んだ。



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