魔女と魔獣
部屋に入ると涙があふれ出た。


「まにょ・・・大丈夫?」


「ウッ…ウッ…美雪……
私……私……ね……
マジュに…会えなくて……」
嗚咽が話をさえぎる。


「あいつになんかされたの?」
美雪が絶望的な顔をした。

私は返事の代わりに
床に突っ伏した。


その時下から

「柴田くんから電話よ~~」


「なんなの、男って
空気が感じられないわ。
待ってて、すぐ戻るから。」

美雪は私を素早く抱きしめて
階段を下りて行った。


「すみませ~~~ん」
美雪の明るい声が響く。



その時


「あなた、だいじょーぶ?」
マリリンの声がした。
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