魔女と魔獣
「私みたいな女のために
そんなことしないで。
私は真重を裏切った……」


「裏ぎったんじゃない。」


「だって…だって…」
真重に言うのか……


「おまえは悪くない!!」


「だって……私……」
激しく首を振り続けた。


「あいつが言ったの……
ここは……ここは……
正直だって……
だから……私は……
拒絶しながら流されそうだった。
頭の中でマジュを必死に
呼んだの。
体が抵抗できなくて……
だけど……
流されそうになった
私の女の部分が絶対に
許せない……」


 言ってしまった・・・
 もう終わり……

「バーーカ!!
なんでそんなことで
自分を責める?
責めることじゃねーよ!!」


「だって……
淫乱女でしょう…?」

嗚咽が激しくなった。


「体が動けりゃ
そんなことになんかなんねーよ!!」

真重の顔が真っ赤になった。
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