魔女と魔獣
十の巻 友情

記憶

両親に感謝した。

「ありがとう。心配かけて
ごめんなさい。」


「私たちも店のことばっかりで
我慢させてしまったね。
もう店のことは心配いらないから。」



優しい両親だね
マサ代・・・・・



マサ代が死んだら
悲しむんだろうな……



「親不幸でごめんなさい。」


そう言うと
母が頭を撫ぜてくれた。



 もうすぐきっと
 お別れなんだ・・・・



桃子に戻れる喜び
翔やパパやママに会える楽しみで
ウキウキしながらも
この時代で生きてきた思い出が
私の手を引っぱる。


 どっちも私だから
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