魔女と魔獣
「彼も同じでしょうね。
そこもつらいとこね。
あなたの性格的にどんなことも
こなすタイプだけど
彼はそう見えて
ちょっと違うんだ、本来ね。」


「私たちはそのことについて
語り合えないの?」


「天国に行ってからしか
その話はしてはいけない。
できないことになってる。」



「じゃ信じあうしかないのね。」


「そういうこと。」



神様がどの段階で
カードを投げるかわからない


本当の二人の寿命まで
あとどのくらいだろう


「二人はどのくらい
予定より早くあっちの世界に?」



「真重が留学に旅立つ予定の日
引き離されたくない二人は
結ばれたあとにバイクで……
本当は、困難にあなたたちのように
立ち向かうはずだった。
死のにおいを感じて
私たちが勘違いして
連れて来てしまったってこと。」


「あ・・・あの時
私も死んじゃいたかった。」



「状況が変わったのは
元哉や和重があなたに
恋をしたこと。
あなたが魅力的だからよ。」



「ややこしくしたんだ?」
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