魔女と魔獣
空気を読んだ柴田が明るく
振る舞った。


 パパは空気を読める人だな~
 若いころからそうだったんだ。



美雪が香利を誘って
踊りの輪に入って行った。


 ママは機嫌が悪い?


「勇輝!!」
手招きをした。


「俺?無理だよ。」


「早く来て!!」


柴田は渋々美雪のいいなりになった。



「足疲れない?」


「うん、勇輝が椅子を持ってきたから。」



時が重苦しく感じた。



「いいよな。
俺はさ、もうあんなことできないし。
好きなことを諦めなきゃいけない。
それが俺の運命だって
何度も思ったけど
やっぱり不自由になってから
人を羨んだり憎んだり
心がすさんでいく・・・・」


真重がぼそっと言った。




「バイクに乗れない族なんて
カッコ悪いし
好きな女を心から笑顔にしてやれない
そんな自分に腹が立つ。」
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