魔女と魔獣
元哉が走ってきた。


「よ!!魔獣!!
雑誌の撮影があるんだ。
記念写真一緒にとるべ。」



「俺はいい。」


「思い出にさ・・・・
あ、百鬼の頭がこんな軟派なとこに
いたらまずいか?」


真重は笑った。



「じゃ、借りるぞ」


元哉は、私の手をつかんだ。



真重を振り返ると
柴田の用意したいすに向かって
歩いていた。



「早く、おまえを撮りたいらしいぞ。」


「なんで?私メンバーじゃないよ。」



カメラマンが来て
みんなの立ち位置を指示した。


私と元哉は中央に
それを囲むようにみんなが
立った。


「いいかんじだね~」


真重や香利の目が痛かった。
元哉は何も考えてないのか
子供のようだった。


真重を振り返った。


距離がありすぎて
表情はわからなかった。
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