魔女と魔獣
「美雪、落ちつけよ。」


「かわいそうよ。
カオリンが元哉の心がつかめなくなって
でも、マジュとマニョは
強く結ばれてるから
元哉の入り込む隙間はないって
そう言ってたのに
あんたは、元哉も気になってる。」



「そういうんじゃないよ。
大事な友達だって・・・・」



「友達なんていえば簡単だけど
あんたの様子は
そんな簡単に済ませられない。
元哉を見る目は
マジュを見る目と変わらないよ。
知ってた?
誰からみても
マジュと元哉は同等にしか見えない。」


 それは・・・・
 私が桃子だから・・・


翔を愛してる桃子がいるから


でもそんなこと言えない。


 みんな気がついてたんだ。

真重もそう思っていたんだ。



「ひどいから!!
あんたがそういう目で元哉を
見つめるから
元哉だってあきらめられない。
もしかしたら
自分のものにできるって
全部あんたが悪い!!!」



そう言い残して、輪の中で踊ってる
香利の横で
踊り出した。



「マジュを追いかけろ。
おまえは、マジュを愛してるんだろ?」


柴田も私を残して
輪に加わった。
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