魔女と魔獣
朝の気配が私の眠りを
覚まさせた。


雀の声



横にはまだすやすや
眠る真重の寝顔。


「かわいい」


私は布団の中を見た。


 マリリンが間違えて
 一番最初におろしたのが
 この場面だったのね。


「こんな感動的な朝だったんだ。」


あの時は
突然の状況に大パニックで
最悪な出会いだった。


思い出したら笑えた。


「おはよう。」
真重の声。


「ごめん。起こしたね。」


「いいんだ。俺も同じこと
考えてると思うよ。」



「ここからが違うのね。」
私は笑いながら言った。


「そう、ここからは
あの時とは違う。
愛してる・・・・」



「私も愛してる・・・」


また二人で幸せな布団の中に潜った。
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