魔女と魔獣
部屋のドアを閉めると
真重が私を抱きしめた。


「こら、おかあさんが来るよ。」


「うん、わかってる。
でももう少し・・・・・・」



「聞きたいことがあったの
思い出した。」


「なに?」


真重の息が耳をくすぐった。


「香利を抱きしめたとき
すごい優しい顔してた。」



「マサ代、やきもちか?」


首筋にキスをした。


「もう!!聞いてんの?」



「香利は特別なんだ。」



「特別って・・・・・・・?
うん~~~~いつか話す。」



「香利のこと……?」
急に不安になった。



「そうじゃないよ。
あとで笑うから。
俺にはおまえしか見えてないから。」


そう言って長いキスをした。


頭がクラクラした。
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