魔女と魔獣
「心配かけてごめん。
リーダとして集会にも参加せず
この間はメンバーが補導されるという
こともあり、リーダーとしての
統率力のなさを申し訳なく思ってる。

今回の襲撃事件で
脳に損傷を負った。
未だに左足がうまく使えない。

俺は潮時ということで
みんなが百鬼を続けたいというなら
リーダー交代
もうやめるというなら解散


俺はみんなの意見に
合わせるつもりだ。 
俺は今夜の集会で族もバイクに乗るのも
終わりにする。

こんな形でごめん。
この百鬼を立ち上げたのは
別にケンカがしたかったんじゃない。
ただみんなと一緒に
好きなバイクに乗って走りたかった。
孤独だったから
土曜の夜だけは
みんなといられて楽しかった。


百鬼のことはみんなに預ける。
解散するならそれもいい。
新しいリーダーを選んでもいい。
俺らの大事な百鬼だから
大事にしてくれ。

今夜はみんなと最後の夜。
いつものように よろしく!!」



「よろしく!!!」
メンバーの声が続く




みんながバイクにまたがり
一斉にエンジンをふかした
ものすごい爆音が鳴り響く。


一台 また一台と
出発していく。


「行くぞ、しっかりつかまってろよ。」


私は真重の腰にしがみつく。
 
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