LOVER OF LIE〜消セナイ想イ


マナ先輩は甘い甘い林檎で

あたしは苦い苦い珈琲で


違いなんて一目瞭然。


「…コドモ」


ジュースを美味しそうに飲むハルに言ったら


なんだよって、拗ねたように笑った。




なんか…ムカツク。


あたしなんかに笑ってんじゃねーっつの。

余計な事しないでよ。

深く関わりたくないのに。




――――嘘

本当はもっと
素直になりたいのに。


まぁ…こんなあたしの性格じゃ無理か(笑)



ね、ハル?

あたしが入り込めないくらい


幸せになってよ。



これこそ余計なお世話か…


あたしは苦笑いしながら

ハルに貰ったコーヒーを喉に流し込んだ。







< 12 / 182 >

この作品をシェア

pagetop