LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「カナエ…ありがと」
「礼なんかいらねぇ!!」
「ぶっ(笑)なにその言い方」
あれからあたし達は気が済むまで泣いて。
気がつけばお互い瞼が腫れて重かった。
授業はとっくに始まってるけど、あたし達はそこに座ったまま。
「イオリはハルくんが好きなんだね」
「…………ん」
カナエに隠す事はしなかった。
たとえもう表に出す事のない気持ちでも
自分の気持ちくらい自分が解っててあげなきゃ……
だって
あたし「幸せ」だって思った。
ハルを好きになって
ハルと一緒に居られて
ハルと出逢うまで…
今まで起こったすべての出来事に
ハルに繋がったすべての事に…………
――――ありがとう。って……
そう思ったら
やっぱりあたしは幸せ者だって思った。
自分で言うのもなんだけど、超単純(笑)
本当にさっきまで泣いてた女か!?