LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「カイト行くぞー?」
遠くからカイトを呼ぶ声。
「おー、今行く。
またね。イオリちゃん」
「もー来んな!」
コイツには関わらないほうがいい。
そう思った。
「あ、明日来るから一緒にお化け屋敷まわろーね♪」
「…………無理。
つーか絶対イ・ヤだ!!!」
ああもう。
悩みは増えるばかり。
カイトとこーやって話す様になったのも
あたしの失態からだし…
ハァ。
一気に今までの出来事が頭をよぎる。
やっぱ人前で泣くもんじゃないわ……
「ちょっとイオリー?
何してんのー??」
「うぁ、そうだった!
ごめーん!!」
ほら
ロクな事がない。
重い気分なのをカイトのせいにして(半分以上は事実だし)
あたしは不気味な“お化け屋敷”へと化した教室に入った。