LOVER OF LIE〜消セナイ想イ


――ガツッッ!!


「い゙っ…!?
何すんだよ!!誰だあっ!?」


気付いたらあたしは男の膝に蹴りを入れていた。


「何すんだはこっちのセリフだっつーの!!
女の子を無理矢理連れ込んでんじゃないよ!!
帰れ!!」


勢いよく飛び出した言葉は止まらず……


「はぁああ!?
何だお前っ!!」


グイッ

「キャーイオリっっ!!」

ミサの声が響く。


「ちょっ…離せ!!」


あたしはキレた男に髪の毛をわし掴みにされていた。


「女の癖にたてついてんじゃねーよ!」


なんだコイツ…っ


絶っ対負けない。


あたしは男を睨んだ。



もう一度蹴りをくらわそうとしたその瞬間、



あたしの足は空を切り、体が浮き上がった。





< 141 / 182 >

この作品をシェア

pagetop