LOVER OF LIE〜消セナイ想イ


えっ!?


「お客さん、出口はあっちです」


ハ…ル……っ!?

あたしと男の間にハルが立ち塞がった。


「はぁ!?誰だお前っ!!」


「ちょ…ハル!!
まだ決着ついてな……」

「馬鹿かお前は!!」


あたしに向かって一喝する。

「なっ…!?」


動こうにもハルに押さえられて動けなかった。


「すいません。迷惑なんで出て行ってもらえます?」


「はぁあ!?」


男は引き下がるどころか、今にもハルに殴りかかるんじゃないかってくらいの勢いだ。


ハル!!


「…だから出てけっつってんだろ!!」


そう言って、ハルは男の手をねじ上げた。


「は…離せっ!!」


案の定、痛みに耐え切れず男は走って行ってしまった。


何アイツ!!!


「おい大丈夫だったか!?」

「なにアイツっ!」

「この学校のヤツじゃねぇな」


騒ぎに気付いたクラスのみんなが慌ててやってきた。




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