LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「はい。これでいいわ」
「ありがとうございました」
ここは保健室。
あれからカナエが制服を持って来てくれて
あたしは衣装から着替え、幽霊メイクを落とした。
「もう少し休んで行きなさいね」
「あ…すみません」
ハル達はまた“仕事”に戻ったけど、
あたしが今行った所でなんにも出来ないし、とりあえず一人ベットに座っていた。
思っていたより腫れが酷く、歩くとまだ痛い。
一人じゃ来れなかったかも……
よく考えたら、あの時あたしは裸足だった。
男に喧嘩を吹っ掛けるなんて無謀もいいとこ。
はぁ……馬鹿だわ。
ハルの言う通り。
………………。
うわ。
どうしよ……
あたしハルにお礼も何も言ってない。
しかも抱き上げられてここまで来たし。
う………わ………
今更恥ずかしさが込み上げて来た。