LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「ありがとう」
ありがとう
ハル。
「大好き」
「………それ反則」
だから
さっきも言ったでしょ?
「だってハルが好きなんだもん」
ハルにだって負けないよ?
「…やっぱ絶対降ろさねー」
「駄目だって!
重いし!!!」
あたしはお世辞にも軽いとは言えない。
「嫌。
楽勝だし。
つーか、俺がこーしてたいの」
「……それこそ反則だし」
そんなふうに言われたら何も言えないじゃん。
…なんだこれ。
なんか恥ずかしいってゆーか、
くすぐったいんだけど。
いまさら顔が熱くなる。
「可愛いーイオリ」
「…っ降ろせ!!」
あたしの抵抗も虚しくハルに抱き上げられたまま。
なんか鼻歌とか…
歌ってるし………