LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
それから…
ハルに連れられて戻った教室の前には、
響き渡るカイトの呼び込みの声。
……なんで?
「だって、ウチの看板のイオリもハルも居なくて…」
「困ってたから手伝ってただけだよ?」
ニコッと微笑むカイト。
どうやら今は悪魔の微笑みは封印してるみたい。
「カイト先輩のおかげでかなり助かっちゃった!」
言われた通り、カイト効果?で繁盛したらしい。
「…カイト
さっきは本当にありがとう」
カイトが居なかったらもっと大変な事になってたよ。
今思うとかなり危なかった…
あたしの言葉にカイトは無言でウインクをした。
普通なら引くとこなのに、なぜかその姿はカイトにハマってて。
どうやらあたしを気遣ってくれて、事を公にしなかったみたい。
「まぁ…それなりの手段は取らせてもらったけどね…」
あ。
悪魔降臨。
一体何したんだろ…
何だか怖くて聞けなかった。