LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「何のうたぁー?」
後ろから声をかける。
「……えっ!?
俺、今歌ってた!?」
ぇえ!?
気付いてなかったの??
……見かけによらずハルは音痴で(笑)
カラオケに言っても絶対歌わないし。
まぁ、鼻歌くらいは聞くけど……(笑)
ハルの話す声はすごくいいのになぁ。
なんて、また一人妄想してたら
急に自転車が止まった。
「ひゃ!?ブッ!!」
あたしは勢いよくハルの背中に突っ込んだ。
「〜〜〜っ痛っい!!
ハルー!?急に止まんないでよー!!」
あたしは鼻をさすりながら涙声でハルに訴えた。
ハルは前に突っ伏してる。
ハル……?
「ヤッベ…
俺浮かれすぎ………」
後ろから見えるハルの耳は真っ赤で。
それを見た途端、なぜかあたしも顔が熱くなって。
おそらく、二人して夕日みたいに真っ赤になってる…と思う。