LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「…ふぅん」
ハルは興味があるのかないのかわかんない相槌を打って視線を外へと向けた。
「じゃあ…帰る…」
「なぁ」
帰るから、と言おうとした言葉を遮られた。
「………?」
あたしはハルに視線を向ける。
「俺と…付き合わねぇ?
あ…いや、付き合うっつーか…契約でいーんだ」
「は………?」
契…約……?
「イオリに好きなヤツが出来たら契約は終わりでいーからさ…」
「は…?何を……」
何言ってんの…?
「こんな事…情けねぇけど……
忘れたいんだ。マナの事。
……いや、やっぱ勝手だよな…ごめ……」
「………いーよ」
あたしはハルが言い終わる前に返事をしていた。