LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
結局、朝は移動とかでバタバタしてハルと話していなかった。
グラウンドに出た時はすでに女の子に囲まれてたし。
カナエはそれを見てまた怒ってたけど(笑)
「ほら、イオリっ!
ハルくんの応援行くよー!!」
「う…あっ!?ちょっ…」
あたし達の試合が終わった途端、無理矢理カナエに引っ張られた。
痛いって……
てか…あんまり見たくない………
見ちゃったら
きっと…
ううん。
絶対あたしはもっとハルを好きになる。
そしたらもっと
苦しくなるだけじゃん…?
そんな心と裏腹に、あたしの足はどんどんハルに近付いて行く。