LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
ハル達がいるコートに行くと、まだ始まっていなかった。
「ハルー頑張れぇ」
「ハルくーん!!」
試合前だと言うのに、ギャラリーはいっぱいで。
改めてハルの人気ぶりに驚いた。
ミーハー気分できゃあきゃあと騒ぐ子もいれば、
真剣な瞳でハルを見詰めてる子まで……
そんな光景をあたしはただ黙って見ていた。
世間的に、“彼女”がいるにも関わらず
ハルを好きな子はいっぱいで
…本当はあたしもその中の一人でに過ぎなかった。
どうしてあたしはハルと一緒に居られるんだろう。
………だーかーら!
一緒に居られるのは“契約”だからだって!!
有り得ないから。