LOVER OF LIE〜消セナイ想イ


ガコン

「イオリ、ほら」


ハルが自販機で買ったコーヒーをあたしに渡す。


「わ、いいの?ラッキ♪」

あたしは差し出されたブラックのコーヒーを受け取った。


「これで目が覚めるだろ(笑)」


「…はぁ!?」


「嘘、嘘、
イオリ好きだもんな。そのコーヒー」


「………ん」


うん。


好きだよ。


このコーヒーは、あの日初めてハルがあたしにくれたものだから。




あの人は…


ブラック飲めなかったもんね。






< 5 / 182 >

この作品をシェア

pagetop