LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「ありがと、先生」
「えっ!?ハル!?」
あたしはタオルを受け取ると、またハルに連れて行かれた。
先生にお礼すら言ってないよハル……
結局、着いたのは誰もいない屋上。
今日はよく晴れて太陽が眩しい。
「うっ!?わ…ぶっ」
突然、視界がタオルで隠れた。
「い……っ
痛い!!ハルぅ!?」
無言でグシャグシャとあたしの頭をタオルで拭く。
「…イオリ」
少し低いハルの声……
なんか…怒ってる……?
やっとの事でタオルから顔を出す。
「ハル……?」
なんか……おかしいよ?
「何があったんだ?」
真剣にあたしを見る瞳。
「別に…何も……」
本当に…あれくらい何でもない。
本当に怖いのは……