LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「じゃ…どうして…」
「本当に大丈夫なの」
あたしはニコッと笑う。
「…………そか」
小さく小さくハルが声を出す。
「は……る…………っ!?」
え……………?
一瞬
ほんの一瞬だけ
あたしはハルに抱きしめられた。
な……っ………に………
「先、戻るわ」
そう言ってハルはあたしをそっと離し、屋上を出て行った。
ハル……………?
太陽の熱がジリジリと肌に痛い。
どうして…………?
ハルが解んないよ……
なんで抱きしめたりするの?
なんでそんな……
顔をするの…………?
あたしは頭が真っ白で
ただその場にしゃがみ込む。
熱いよ………
もう…制服は乾いていた。