LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
初対面のあたしに向かって、愛しそうに彼女の話をするハルはとても眩しくて
あたしは目を閉じそうになる。
「あ、ゴメンいきなり。
ブラック飲める?」
「あー…うん。
じゃあ、ソレあたしが買うよ」
そう言って、手に持っていた百円をハルの前に差し出した。
「いーって。やる。
つか、貰って」
そう言ってあたしの手にコーヒーを置いた。
「どーも…」
「ありがとな!!」
あたしが“ありがとう”って言うより先にハルが言って笑った。