LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「もうやめろ」
「え……?」
あたしは思わず顔を上げた。
「報われない想いなんて
辛いだけだろ」
「なん……で」
前にも聞いた言葉。
「知ってるんだ。
“契約”の事」
う…そ………
「……あの日、たまたま用事で通り掛かって…
会話…聞いたんだ」
聞かれてたんだ……
あたしはただボー然とカイトの話を聞いていた。
「ふざけてると思ったよ。
利用とか…なんだそれって……
ハルってヤツは一年の時から目立ってたから知ってた。
それからお前らの事気にする様になって……
……気付いたんだ」
カイトはまたあたしの頭を撫でた。