LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「あっ!!カイトごめんっっ!!」
あたしはカイトのシャツを見た。
涙でぐちゃぐちゃのあたしの顔を押し当てたせいで
カイトのシャツにはマスカラの跡。
多分あたしの顔もスゴイ事になってるだろう……
「ああ(笑)
いいよこんなの」
「良くない!」
ああ…洗っても落ちるかな……
「いーんだって!
これは色男のシルシ♪
可愛い女の子が俺の胸で泣いてくれたなんて自慢じゃ〜ん」
「………バカだ」
馬鹿がいる。
何言い出してるんだか。
「ひっで!!」
カイトはプクっと頬を膨らませた。
「そんなふうに膨らませたって可愛くないっつーの」
違った……可愛くないのはあたしか。