LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
一歩、一歩、学校に近づいていく。
入試の時より緊張するわ…
今日もよく晴れて暑くなりそうだ。
これからはなにもかもが一人なんだ。
あの信号も
あの公園も
あの木陰も
あの……自販機も
全部一人で。
これ以上、ハルに対する気持ちが深くならないように
自分の心に線を引いていたつもりだった。
なのに
そんな努力は敵う訳もなく、
あたしの心はハルでいっぱいになってた。
いずれ
こんな日が来るのは
決まっていたのに。