LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「よし!」
あたしは一人、気合いを入れて思い出の残る道を歩く。
何を悩む必要があるの?
これはあたしが望んだ事。
「イーオーリーちゃん♪」
そんな時、やけにハイテンションな声が響く。
「……カイト」
「おっはよ♪」
「……はよ」
昨日、あんな泣き顔をさらしただけに
ちょっと気まずい……
「えらいえらい。
ちゃんと学校来たんだね」
そう言ってあたしの頭を撫でた。
「お節介……」
「ひっで!!」
あたしの呟きに、カイトはこれみよがしにショックそうな顔をする。
……ぶっ(笑)
嘘だよ。
「ありがと」
あたしは笑ってカイトを見た。
まさかカイトにあんな自分を見せるなんて思ってもみなかったけどね。
だってほら
あたし
笑ってる。