LOVER OF LIE〜消セナイ想イ
「だから…
もう“契約”は終わりだね」
あたしははっきりとそう言った。
契約は終わり………
「イオリの好きなヤツって……?」
「え?」
「さっき一緒にいた…副会長……?」
「……カイト……?」
ああ、さっきので……
「仲いいんだな…
…………頑張れよ」
ハルが優しくあたしの頭を撫でた。
ハル……
ハル…………っ
大好きだよ。
溢れ出しそうな想いは
痛いくらいにあたしの心臓を締め付ける。
ねぇ…
こんな気持ちになるのはハルだからなんだよ。
だけど
言葉にしちゃいけない。
「ありがとう」
「いや…こっちこそ本当にありがとう。
イオリがいて良かった」