The bird of the single wing ―片翼の鳥―
あたしは、何が何だか分からなかった。

恐る恐る、あたしの机を見る。

そこには…




『灰札』が張られていた。


「…ど…して…?」

あたしは、目から涙がぼろぼろ零れてきた。

「どうしたの?クズが喋っちゃいけないよぉ?」

琉璃が、あたしの顔を覗き込んだ。

キャハハハハ と、女子の高い笑い声が聞こえる。

「アンタさぁ。前々からウザかったんだよねぇ。あたしより綺麗な髪してさぁ。」

グイッと陽奈廼にあたしの前髪を掴まれた。そのままグッと引き寄せられた。

「目障りなんだよ。」

ボソッと耳元で囁かれた。

「臭ぇなぁ。ちゃーんと洗ってこいよ。」

男子が言う。

「そーだそーだ。」

と、あいづちを打つものもいる。

「…………嘘…でしょ…?琉璃?陽奈廼?愛弓…?違うよね?何かのじょうだ…」

ドカッッ

蹴られた。転がされた。

「気安く呼ぶんじゃねーよ。」

愛弓が、鋭く睨んでくる。

「ゴメンねぇ?だけど…こーんなモノ見せられたらさ。」

ピラピラと、紙切れのようなものを見せた。

それは…






屋上で喋る、あたしと深雪の写真だった。






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