ないものねだり
「何才?」
「今年19。」
「今18ね。」
「うん。」
「住所は?」
「東京都〇☆◇□△◎…」
「じゃあ、電車で来るの?」
「だね。」
「何でココにしたの?」
「広告で見たから。」
「遠いでしょ?何分かかる?」
「近いとやばいじゃん。30分?かな。」
「あぁ、だよね。お家の人にバレちゃやばいか。」
「いや。一人暮らしだし。ウチ東京じゃないし。」
「あ。学生?学校にはバレちゃやばいよなぁ。何?大学?」
「んーん。専門。」
「何の?」
「看護師。」
「へぇ!そりゃ患者さん羨ましいわ!」
「まだ、学生だけどね。」
そんな質問が、その紙に書かれているのか、何やら書き込みながら主任は時々顔を上げては私を見ながら、
沢山のことを質問してきた。