アルバム
そう言って、私から立ち去っていた。私はこれで恭一とは終わったと思っていた。第一年下なんて、興味ないんだからと私は思っていた。しかし実のところ。今まで、男を好きになったことが一度もなかった。

それから、一週間恭一が私に話かけてくることはなかった。しかし恭一と接する時が、それは帰りのバスだった。なぜか。珍しくバスがすいていた。私の隣の席はまだ誰も座っていなかった。なので私は荷物をおくことにした。音楽を聞いていると




「あっあのぉ。隣いいですか?」




席を譲ってあげようとして、顔をあげると恭一だった




「べっ別にいいけど?」




少し視線をそらしながら




「ありがとうございます」



と明るい声で、言いながら隣に座った。その瞬間、二人の肩が接触した。その時、私はかすかにトキめいた。体が熱い、おかしくなりそうだった。

< 3 / 12 >

この作品をシェア

pagetop