アルバム
すると、運転手が




「松原、松原。おおりのかたはいらっしゃいますか?」




と告げ出した。私はボタンを押そうとすると、恭一が私よりも先に押した。そして




「まさか。同じバス停だとは思ってもいませんでしたよ。偶然ってあるんですね」




優しい笑顔で





「ほっ本当ね」

「あっあの…」




恭一は何かいいたそうだった。しかし言えなかった




「あっあのさあ。友達ならかまわないわよ?」

「え?」

「だから、彼女にはなれないけど。トモダチナラベツニ」




途中小声で言った。恭一の顔を見ると、恭一は涙を流していた
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