メランコリック症候群
「え~!食堂の限定10個手作りとろけるクリームプリンだぞ!?毎日俺がどんなに苦労して手に入れているか……。それを折角分けたげるって言ってるのに!」
「はいはい。凄く苦労してるだろうから遠慮しとくよ。それと、今度から俺の弁当の物食うときは一応許可とってくれ。俺にとってもお前のプリンぐらいの好物もあるんだから」
コイツが、その食堂限定10個手作りとろけるクリームプリンとやらの為に毎日3時限目の終わりのチャイムと同時にクラウチングスタートよろしく食堂に走り去っていくのは良く知っていたので遠慮させてもらった。なんの変哲もないそのプリンのどこがそんなに良いのかと、少々理解に苦しむが。
「で、由香里ちゃんとどんな事話したの?」
「どんな事……。そうだな、病気だって言われたな」
宏はクリームパンをガツガツと頬張ってからイチゴミルクで流し込み、スプーンを構えプリンと対峙し戦闘態勢に入っている。
「は?病気?」
「うん。心の」
「……心の病気。何でだろ、楓って絵に描いたような健康優秀優良児なのに」
俺の目の前で自分よりも健康優良児のフレーズが似合いそうな奴がスプーンを口にくわえて考え込むように頭を傾げている。
「はいはい。凄く苦労してるだろうから遠慮しとくよ。それと、今度から俺の弁当の物食うときは一応許可とってくれ。俺にとってもお前のプリンぐらいの好物もあるんだから」
コイツが、その食堂限定10個手作りとろけるクリームプリンとやらの為に毎日3時限目の終わりのチャイムと同時にクラウチングスタートよろしく食堂に走り去っていくのは良く知っていたので遠慮させてもらった。なんの変哲もないそのプリンのどこがそんなに良いのかと、少々理解に苦しむが。
「で、由香里ちゃんとどんな事話したの?」
「どんな事……。そうだな、病気だって言われたな」
宏はクリームパンをガツガツと頬張ってからイチゴミルクで流し込み、スプーンを構えプリンと対峙し戦闘態勢に入っている。
「は?病気?」
「うん。心の」
「……心の病気。何でだろ、楓って絵に描いたような健康優秀優良児なのに」
俺の目の前で自分よりも健康優良児のフレーズが似合いそうな奴がスプーンを口にくわえて考え込むように頭を傾げている。